認知症でのお困りごと相談例〜尿取りパッド・紙おむつはトイレに流さないで!!〜

こんにちは!山口・防府の福祉用具・介護用品専門店「加賀メディカル」

本店スタッフの上田です。

 

今回のテーマは

「認知症でのお困りごと相談例(排泄編)」についてです。

店頭で実際にご相談いただいた、

認知症のご家族の介護をされている方のお話と

トイレに尿取りパッド等を流してしまった時の対処方法等を書いています。

現在、同じようなことでお困りの方はもちろん、

今はまだ認知症と関わりはないけど今後の為にと思っている方へ

ご参考にしていただければと思います。

 

下記は実際のご相談例になります。

87歳の義理の母の紙パンツを買いにご来店された女性よりご相談。

「紙パンツでとにかくコスパの良いものが欲しいけど、どんなのがありますか」

「少し汚れたらすぐ取り替えてしまうので、吸収量は多くなくても大丈夫です」

 

「紙パンツでも汚れると気になりますからね」

「尿取りパッドを併用されてみてはいかがでしょう?

汚れたらパッドだけ取り替えられるので経済的ですよ?」

 

「それが・・・認知症があって、以前に尿取りパッドを使用したら、

パッドだけ取り外してトイレに流してしまったんですよ!

パッドがトイレに詰まってしまって大ごとになったんです」

「トイレの修理を依頼して、時間もお金もすごくかかったので、

トイレに流さないでと何回言っても流そうとするので

尿取りパッドは使えないんです」

 

こうした尿取りパッドや紙パンツ・紙おむつをトイレに流してしまうというご相談は結構多いです。

考えられることとしては、

・紙製品なのでトイレットペーパーと勘違いしてトイレに流してしまう

・汚れたものを捨てたいので流してしまう・・・などです。

また、「何回言っても」ということについては

認知症になると新たな出来事を覚えることが困難になるので、

説明の内容だけでなく、説明を受けたこと自体を忘れてしまうことも考えられます。

 

今回ご相談いただいた方は、

色々試した結果で紙パンツのみ使用という方法にたどり着いたとのことで、

当店のうす型の紙パンツを購入されました。

紙パンツを流さない方であれば、

紙パンツのみ使用するのも一つの方法です。

対処の方法は症状などによるので一概には言えませんが、

下記にまとめましたので参考にしていただければと思います。

 

説明したことを忘れてしまうことへの対策

書面などに記して、本人の目にする場所、トイレ内で見やすい場所に貼る。

新しいことを記憶するのは難しいかもしれませんが、

書面に書いてある言葉の意味は理解できることが多いので効果的です。

ただし、先に説明をしないと 「侮辱された」「バカにされた」

という思いを抱いてしまう可能性もありますので,

口頭で説明はしたほうが良いようです。

 

トイレに流してしまうことへの対策

汚れたものを入れる容器をトイレ内の目につく場所に置く。

何を入れるのか、わかりやすく書面にしたものを貼って、

目につく手の届きやすい場所に置くことで

勘違いしてトイレに流してしまうことを予防します。

 

流してしまった時の注意点、対処法

※手で取れる範囲の場合はビニール手袋等をして速やかに取ることをお勧めします。

注意点

①それ以上水を流さない

尿パッド等を流した時、それ以上の水を流してしまうと

排水管内の奥のどこかで尿パッドが水を吸って詰まってしまいます。

 

②ラバーカップ(ゴム製のお椀型のものに棒が付いたもの)を使用しない

この道具は排泄物やトイレットペーパーが詰まった時には効果的ですが、

尿パッド等の水を吸収し膨らむものには逆効果で、

ラバーカップを使用すると押されて奥へ移動してしまいます。

間違った対処をすると修理にかかる手間などが増え、

費用や時間が多くかかってしまうようです。

尿パッド等を詰まらせてしまったときは

なるべく早く業者さんを呼ぶのをお勧めします。

 

その他の対策としては、

・止水栓で水量を調整する

これは大量の水で流すと奥に詰まるので、

水量を調整し尿のみが流れるくらいにするという工夫です。

見守りや介助ができない時間帯等の対策となります。

・便器自体を「掃除口」付きのトイレに取り替える

「掃除口」付きの便器は、尿パッド等を流してしまっても

掃除口で取り出すことが出来るものとなっています。

(例)TOTO株式会社 パブリックコンパクト便器

https://jp.toto.com/products/publictoilet/compactflushvalve/

 

洋式便器等への取り替えについては

介護保険制度の住宅改修にあたる場合もあります。

詳しくはこちら→ https://kaga-medical.co.jp/?page_id=601?lang_ver=r83FK1770

加賀メディカルでは相談のための訪問や見積もりも無料で出来ます。

  

認知症は誰もがなりうるものであり、

多くの人にとって身近なものとなりました。

加賀メディカルは

認知症の方もそのご家族の方にも

笑顔で過ごしていただけるようサポートいたします。

お気軽にご相談ください。